3S(整理・整頓・清掃)は現場のムダを徹底的に排除して、生産性を向上させるために有効な方法です。
しかし、実際に2S活動や3S活動を始めてみると、最初は勢いよく実施できるのですが、どうも継続せず以前の状態に戻ってしまう・・・
と悩んでいませんか?
そこで、3Sを持続的に実施するためのポイントをご紹介いたします。
■3Sの目的を再確認しましょう
3S(整理・整頓・清掃)活動に魅力を感じて実践スタートさせたものの、しばらくすると元の状態に戻っているというジレンマに悩まれている話をよく聞きます。
何が問題なのか?
まず振り返っておきたいのが、3Sの目的です。
「整理・整頓・清掃」をすることが目的になっていませんか?
もう一度それぞれの定義を確認しましょう。
- 「整理」とは 要らないモノを捨てる
- 「整頓」とは 要るモノの定置・定品・定量して誰もが分かるようにする
- 「清掃」とは 要るものを掃除し、きれいな状態を保つと同時に点検する
手段である3S活動が目的に変わっていませんか?
これをすることで何を目指すのか?
現場のムダを見えるようにして生産性を向上させることです。
経過とともにこれらの活動を実施することが目的になっていることがあります。
こうなるとたちまち継続から遠のくのです。
目的を忘れずに活動することが大切です。
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■清掃は3Sを維持することが目的
5Sとは本当に上手くできた手法で、3Sを継続して実施することも織り込みされているのです。
それが4Sに該当する「清潔」なのです。
清潔と聞くと、ピカピカにする、手を洗う、といったイメージが先行しますが、違います。
そこで、4S:清潔をこのように定義致します。
意外な定義だと思われるでしょうが、3Sの維持というのが大きなカギでありポイントです。
つまり、2Sや3S活動は実施したものの、この4Sに位置する清潔の実践が無いために、2S活動や3S活動がやりっ放しの放置された状態になっているのです。
そのため、2S活動や3S活動を実施することが目的となり、維持出来ないという残念な結果になるのです。
■4S:清潔の実践ポイントは定期的にチェックすること
4Sである清潔で維持管理をするためにはどうすればよいか?
整理・整頓・清掃を進めていくと、職場や現場で決め事(ルール)が作られてきたと思います。
その決め事やルールが守られているかどうかを定期的にチェックすることがポイントとなります。
自分たちで決めた決め事でありルールです。守って当然なのですが、時間の経過共にやり方が変わったり、崩れていくことがあります。
それを定期的にチェックすることが大切です。
定期的にチェックすることで、以下のようなメリットが生まれてきます。
- 守ることの重要性を伝えることができる
- 守られていなかったときにすぐに指導ができる
- 守れるように改善ができルールのブラッシュアップができる
守ることの重要性を伝えること、そして守られていなければ、なぜ守られていなかったのかについての原因追究を行い、守ることに対する改善をして標準化まで実施するのです。
この活動が4S:清潔となります。
定期的にチェックするために、自分たちで決めた整理・整頓・清掃に対する決め事やルールを一覧にしたチェックシートを事前に準備しましょう。
そして、これを使って定期的なチェックを実施することで、目指すべき方向性が明確になり、かつ継続性が高まります。
■最後に
2Sや3S活動が停滞しているのは、定期的な見直しがされていないためです。
継続的に実施をしていくためには、見直しする活動が大切です。
そのために4S(清潔)があり、チェックを行うのです。
さぁー貴方の会社や組織も4S(清潔)の観点で見直しをし、2Sや3Sで継続的 に品質改善しましょう。